Habby中野

不道徳教育講座のHabby中野のネタバレレビュー・内容・結末

不道徳教育講座(1959年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「出所したての男が組織からの逃走中自分そっくりの文政省役人になりすまし、道徳模範として補助金をもらうべく奔走する町の校長の家に逗留するが主人の汚職、夫人の不貞、長男の妄想(これはまあいいけど)、長女の密通、次男の暗殺遊びに巻き込まれる」という、文字にするだけで胸焼けするようなアツい設定。とくにそれらの"不道徳"装置が一気に爆発する(でも不発なのがまたいい)マシマシな一夜のグルーヴに感動して嘔吐した。
柳原良平のシャレたオープニング、三島由紀夫の出過ぎた語り、逃亡成功とご本人登場という大団円(?)に閉じる檻、コメディなのかシリアスなのかわからない手触りまで、もう何から何まで美しく行儀の悪い「不道徳」で固められた最高の映画。
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