シネラー

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のシネラーのレビュー・感想・評価

4.5
MCU最新作であり、
ガーディアンズとしては3作目にして
完結編となる本作を劇場鑑賞。
インフィニティ・サーガ完結後の
MCUとしては最高峰の作品で良かった。

アダム・ウォーロックの急襲を受けて
重傷を負ったロケットを救う為、
彼を救おうとするガーディアンズ面々と
ロケットの過去を描く内容となっていたが、
下手なカメオ出演や
今後の展開の為の紹介要素もない、
久しぶりに一本の映画としての
楽しさとキャラクターの良さを描いた
アメコミ映画でとても満足できた。
個人的に物語の途中に回想(走馬灯)が
挿入される構成の映画は好みじゃないが、
正しくロケットを主役とした本作では
それが上手く彼の終盤での行動と
噛み合っていて良かった。
それ以外のガーディアンズ面々でも
個々の良さや成長に決断が存分に描かれ、
それぞれの顛末は微笑ましい限りだった。
前二作と比べるとダークでシリアスな
展開もある本作だったが、
それでもユーモアさも欠かさない
作風も相変わらずなのも良かった。
本作のヴィランである
ハイ・エボリューショナリーだが、
支配的ながらも気性の激しい
良い意味で嫌悪できるヴィランの登場で、
この感覚も最近のMCUで久しぶりに
感じられた良い要素だった。
アクション面においても、
序盤に圧倒的な力を見せていくアダムや
SFらしい宇宙での戦闘が素晴らしく、
終盤でのガーディアンズ面々が流れる
ように活躍していくアクションが
とても爽快で格好良かった。
相変わらずの音楽の挿入センスも良く、
ミッドクレジットにおける音楽には
笑みが溢れてしまった。

僅かながらの不満点としては、
アダムが最終的にガーディアンズに
加わって戦闘するのかと
終盤は思っていたのだが、
確かに見せ場はあるものの
完全に終盤は蚊帳の外な役回りに
なってしまっているのは勿体ないと思った。
又、ハイ・エボリューショナリーは
前述の通り良いヴィランと思ったが、
ロナンやエゴと比べると小物に感じる
ものが無い訳ではなかった。

ジェームズ・ガン監督がDC映画製作の為に
MCUを離れてしまう事での不安が
大きく感じられてしまう傑作であり、
素晴らしい三部作の完結編だった。
MCUを劇場まで追いかけるのも
止めようかと思っていた近況だったが、
追いかけていこうと思わせてくれた
ガーディアンズに感謝だ。
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