ノラネコの呑んで観るシネマ

クリード 炎の宿敵のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
4.7
素晴らしい。
前作に勝るとも劣らない仕上がり。
チャンプになって父と並んだアドニスとロッキーが、ドラゴ親子の挑戦を受ける物語は、セオリー通りの展開で新鮮味はなく、人間ドラマの面白さは前作に及ばない。
しかし、スポーツ映画の外連味などは上回っているかも。
これオリジナルシリーズの一作目と、二作目以降の関係と同じで、効果のよく分からない練習法とか、マッドマックスな虎の穴とか、クライマックスのド派手な入場とか、観ていて嬉しくなってしまった。
やっぱオリジナル世代としては、あの曲がかかるだけで無条件にアガる。
ボクシングシークエンスは結構短いんだけど、凄い試合を観た気にさせる。
そして過去40年の積み重ねが、画面に映らない部分からドラマに深みを与えている。
ドルフ・ラングレンはともかく、色んな意味でスタローンにも因縁深い、あの人まで出て来るとは思わなかった。
ドラゴ親子の台詞の「あの女」への恨み節は、変な意味で実感こもってたなw
劇中何度も繰り返されるのが「なぜ戦うのか?」という問い。
前作が「何者でもない若者が何者かになる」までの話だとしたら、これは「何者かであり続ける」ことの意味を描いた作品。
セオリー通りでも作劇は非常に丁寧で、説得力は十分。
しかしドラゴの息子デカすぎ。
アドニスとの体格差は、大晦日のメイウェザー戦を思い出したな。
ブログ記事:
http://noraneko22.blog29.fc2.com/blog-entry-1209.html