ごまかしオジサン

クリード 炎の宿敵のごまかしオジサンのレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
3.9
最後の闘いが熱すぎる。
涙無しには見られない。

ロッキー作品はしっかり見たことないし、前作も未鑑賞。
しかし、2人が闘う背景などが丁寧に描かれているため、置いてけぼりにはならななかった。

ストーリーは、ヘビー級チャンピオンに輝いたクリードのもとに、かつて父親を殺したロシアのボクサー・ドラゴが現れ、息子・ヴィクターとの対戦を迫るところからはじまる。

ヴィクターは、背格好もでかく、父から殴ることだけを教わってきた強靭なボクシングマシーン。本当に同じ階級かよ!と突っ込みたくなるが、そこはご愛嬌。

話の展開は、最初の試合にクリードが実質的に敗北し、その後、再戦に向けて奮起するという分かりやすいもの。
分かりやすいがゆえ、前半部分をやや退屈に感じてしまうのだが、ラストの闘いを見た瞬間、退屈などと言う単語はどこへやら。余りにも熱い試合すぎて、2人の一挙手一投足に目が離せなくなる。

敵役のヴィクターも憎めない。母親達が席を離れていくのを目にしたヴィクターの表情はあまりに切ない。最後まで拳を振り続ける姿には胸を打つものがある。

男は、誰かのために生きるのではなく、自分のために生きろと教えてくれる作品。