ベビーパウダー山崎

団鬼六 緊縛卍責めのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

団鬼六 緊縛卍責め(1984年製作の映画)
3.0
肉体を虐め騒ぎ散らかす即物的なSMポルノより、その行為が関係性や精神的な苦痛にまで侵食する作品のほうが好きなので、高倉美貴の美しさ含めて作り手の思いは十分に受け止めた。SMによって人生を狂わされた姉が同じ境遇に嵌りつつある妹を救うためにさらなる痛みを課していく。テレビドラマのようなヌルい終盤は減点だけど、これが高倉美貴のロマンポルノ引退作なので、坂道を下りた先でもう一度人生をやり直すことが出来るなら…去っていく女優への「はなむけ」としては悪くない終わりだと思った。