まっどまっくすこーじ

バイスのまっどまっくすこーじのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
4.1
いやぁ、これは傑作だと思うよ‼


アメリカの権力中枢にいた男、ディック・チェイニー副大統領を描いた作品。

いやしかし、まだご存命中のチェイニーの人生をここまで描いちゃうというのは流石ハリウッドというところか…😅


チェイニーを演じるのはクリスチャン・ベール‼!
似すぎてるくらい似てる‼(後述)

というか、出てくるキャストがみんな本人に似てるのでビックリ‼😲
アカデミーメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞も納得‼

ラムズフェルド国防長官はスティーヴ・カレル‼
こちらも本人から苦情が来そうなくらいの役作り(本人をそんなに見たわけではなくても、たぶんこうだったんだろうなぁ…という感じ)で演技力の高さに感服。

エイミー・アダムスは綺麗すぎちゃうのでご本人と似せているというより、印象深い演技で存在感を放っております。
この人、ほんとにチャーミングだよなぁ~💕

思わず笑ってしまったのはジョージ・W・ブッシュ(息子のほうね)を演ってるサム・ロックウェル‼
何これ、そっくり芸人のショーですか?😆
完全に笑いを取りに来てるよねロックウェル?wwwwww😆💣✨

それにしても極めつきはクリスチャン・ベールでしょう‼!‼
本作のポスターを見た後に、チェイニー本人をwikiかググるかしてご覧になって頂きたい。
勿論、メイクの技術もありますが、約20㎏増量して髪も剃って物腰や(おそらく)しゃべり方や声まで役作りしてきたベールの凄さ‼!😲
もう畏れ入るしかありません…😓
(私はベール・アプローチと勝手に呼んでます)

さらにベールがチェイニーを演じる運命だったんだな、と感じる事実が…
実はチェイニーの誕生日はベールの誕生日と同じ‼
ちなみに私の誕生日も同じ‼⬅これが言いたかっただけかも(笑)


チェイニー副大統領は≪史上最強の副大統領≫と言われているのですが、同時に≪史上最悪の副大統領≫とも呼ばれていて、黒い影が付きまとっているようです。
私は今までネオコンの代表政治家くらいしか認識がなかったのですが、本作を観て「こんなに強大な権力を持っていたのか…😲」と驚いてしまいました。

そして怖いなと思ったのは本作に出てくる≪一元的執政府論≫。
これは簡単に例えると、日本であれば安部首相が行う政治活動は全て合法である、ということ。
つまり、もし安部首相が国策として必要だと言って戦争を始めたらそれは合法であるということ。

そんな乱暴な法解釈でアメリカが動いていた期間があったというだけで怖っ‼😲
これは前例として既成概念になりうる訳で、今のトランプ大統領の切り札にもなってしまう…
トランプ大統領がいろいろ追求されてもあまり焦ってないのはこれがあるからでは…((((;゚Д゚))))

というある意味恐ろしいことがテーマに織り込まれている本作ですが、製作はあのブラッド・ピット。
その本作をコミカルに軽快なタッチで描く監督はアダム・マッケイ。

このコンビは「マネー・ショート 華麗なる大逆転」と同じですね。
演出も「マネー・ショート」と似てるし、ベールやカレルが出ていることも一緒です。

政治劇なんて気難しそうに思えるかも知れませんが、コミカルですしエンタテインメントとして楽しめますので是非~‼😆