みーゆー

生きてるだけで、愛。のみーゆーのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.1
私は私と別れることはできない


序盤からとてもとてもイライラしてしまいました。病気って分かってる、出来ないことも分かってる、それでも、なんで?こんなに優しく見守ってくれる彼氏に酷く同情してしまってつらい。

でも、観れば観るほどに、このイライラしてしまった感情って実はわたしにもそんなことがあったな、なんて思ってしまったから。
起きたくても起きれない日があったこと、今日は頑張ろう、今日こそはちゃんと、って思った日に作ろうと思ったハンバーグですら作れなかった日のこと。「どうしてみんなはきちんとできるのに、私はできないんだろう?」感情移入してしまったら最後、涙が溢れました。

津奈木は別に優しかったんじゃない。ただ、脆くて儚い理性と感情と生きるための何かが自分じゃなくて寧子に感じてた憧れのようなものに見えました。支えてたんじゃないんだよなぁ、何も変われない自分が依存していただけのように思える。コンビニで買ってきたご飯を「どっちが食べたい?」って聞いて食べるだけのあの日常が、何も変わらずに過ぎていくだけだった。

私は私と別れることができない、なんて、なんて核心にどストレートにくる言葉なんだろう。それでも、私は今日も明日も明後日も、ずっと私と共に生きていくんです。あーーあ、生きるって疲れるな、生きてるってしんどい。
それでも何かちょっとでも「今日は頑張ったなわたし、起きれたじゃん」って思える日が毎日くればいいのにね。