このレビューはネタバレを含みます
寧子と津奈木の喧嘩が、自分と元彼の喧嘩に似ているからと、友達がおすすめしてくれて観ました
観たらなるほど本当に似てる
私が津奈木のように言葉少なく、彼氏が寧子のように怒り狂う感情の表し方をしていました
一見理不尽に見える寧子の怒り方でしたが
最後、屋上で話をするシーンでは
津奈木の謝罪は、私を説得するための言葉だ、本当は自分と同じくらい体力使って向き合ってほしいという寧子の言葉に、あぁそうだったのか、だからあんなに怒っていたんだね、あの時分かってあげられなくてごめんね、と寧子を通して元彼に思わず謝ってしまった
そう思うと最初の手袋を発端に喧嘩するシーンも、寧子の怒りポイントは一見理解できないように思えるけども、ちゃんと理由があって、本当は自分があげた手袋をつけてくれなかったことが悲しかった、ただそれだけなんじゃないかと思えてきました
それから寧子はうつでしたが、
うつという病気を診断されたことはないものの、似たような状態になっていたことのある自分としては、共感していいのか分からないけど共感してしまいました
カフェで、なんとかなるよ、家族だよって無条件の優しさに触れたとき本当にごめんなさいありがとうと涙が溢れる気持ちや、
たかがウォシュレットで全部を台無しにしてしまう脆さ
ただの鬱ではなく、躁うつ病だということに、全裸で屋上のシーンで始めて気付いて、これは長い3年間という二人の時の、鬱の一時期を見ていただけなんだと気付いた。その瞬間まで正直、どうして2人が一緒にいるのか分からなかったけど、そのことに気付いてから、そして屋上のシーンを見てから、2人にはもっと色々な生活があったんだろうと想像できた。ただ、一緒にいる理由はもしかしたら2人自身も屋上で初めて分かり合えたのかな思う。どうして一緒にいるのか寧子が聞いたのもそう思う理由の一つで、ずっと寧子は不安で不安でそれが怒りに変わっていたんじゃないかとすら思える。
ここまで色々と妄想できるのは、演じている人を見ているというよりも
本当に寧子と津奈木という二人を見てる気持ちだったからだと思う
