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ヘレディタリー/継承のnagashingのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.5
オカルト要素と家庭崩壊劇が構造的に矛盾しているのでは? 「血縁の呪縛」が主題なら、家族として機能すればするほど悪魔崇拝の儀式に取り込まれていく、という因果を組み立てなければならなかったはず。しかし実際には逆で、母が母として、父が父(家長)として振る舞うことを放棄してしまったがゆえのカタストロフ。そこに引っかかりが残った。母ちゃんの振り切れた顔芸は楽しいし、エドワード・ホッパーふうのミニチュアの使い方や、ラストの露悪的崇高さなど、部分部分はかなり好み。コワかわいい顔面に異物感のあるデカパイを有する妹ちゃんの身体的な情報量が凄まじい。
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