“ヤマザクラ”
»密かにスパイとして暗躍する人気女優が、日中と欧州が諜報合戦を繰り広げる魔都と呼ばれる上海を訪れ、太平洋戦争開戦の情報を入手しようとする。
はい、劇場鑑賞も迷った作品をやっと鑑賞し…これは渋カッコ良き余韻でしたね。
で、全編モノクロで展開され、タイトルの劇中劇を組み込むので、時々迷子になりそうになるも、何とか追いかけての終盤は思わずニヤリしまくりで。
うん、先日見た『無名』もだけど、上海ノワールはダンディな香りで美しく魅せ、本作はジャジーな隠し味つがありつつも、きっちりと激しさも見せるんですよね。
そう、ある程度は真珠湾攻撃前の世界情勢は知っておいた方が良いですが…派手さのない本作ですが、確かなスパイノワールに酔ったもん勝ちですね。
なお、キャストでは、久しぶりにコン・リー…その巧さを堪能。
マーク・チャオ…いい仕事してます。
日本からは流石のオダギリジョーですが、中島歩のクールさが光る。
さらには、パスカル・グレゴリーにトム・ヴラシアに、 ホァン・シャンリーのサポートも良き。