せっかくなので、5時から観てみた。
(ほぼ)リアルタイムな90分、センスのいいオープニングや副題、おしゃれキュートな映像、とても素敵つつ、惜しむらくは、夏に観ればよかった!くらいかなあ。劇中は夏至でございます。(ちなみにクランクインも夏至だったそう)
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病院で検査を受け、結果が出る日の17時。クレオがタロット占いを受けるところから始まる。タロットの結果は散々で、私死ぬんだわ…と悲観にくれるクレオ。「夜にお医者様に電話で聞くの…」と言いながら、いろんなひとと話し、街を歩き、知らないひととであう。
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なんとなく、観終わってなんとなく、黒澤明の「生きる」を思い出した。
ぜんぜん違うのにね。
取り乱したり浮かれたり、悲観にくれたり諦観したり、彼女がそんな気持ちで過ごすその同じ時間、ほかのひとは彼女の想いなどつゆしらず各々の時間を過ごしていて、ぼくもDVD観てる。
ほんまにクソほど当たり前のことやが、各チャプターごとの副題からそんなことを思った。
誰かが死に向かう時間も、ぼくの怠惰な時間も、同じ軸の上。そんで、ぼくの時間でありながら、クレオに寄り添ったカメラワークと、知らされない結末は、やっぱりクレオの気持ちを想像させて、ゆったりと優雅に静かに、フィロソフィカルな気分に。
これを読んでくださってるひとがいるなら、そのひとはどんな5時から7時をお過ごしになったんかな。そう想像するだけで、簡単にひとと繋がるし、一人だとも知る。
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鏡、印象的だったなあ。
あと、猫、かわいい…。
ベッドの上に帽子を置くのが不吉って、ついさっきドラッグストアカウボーイで知ったやつ、が出てきて、驚いた!
この映画、カメオ出演の豪華さも有名みたいだ。ゴダールにアンナカリーナ、ミシェルルグラン。
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果たして、クレオの病状はいかに?