綾

追想の綾のレビュー・感想・評価

追想(2018年製作の映画)
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原作が良かったので、こちらも。
タイトルが違うから気付かなかった。

マキューアンを好きになったきっかけが映画『つぐない』だったので、本作もシアーシャちゃんが主演で嬉しかった。

原作とはラストが異なるし、エドワードとフローレンスそれぞれが抱える過去や思いも、そのニュアンスが絶妙に違う。と私は感じて。
好みで言えば原作だけれど、それは先に原作を読んだからかもしれないし、マキューアンの緻密な心理描写を映像化するなんて不可能では…と思い込んでる節もある。

なので、あのラストも純粋に好きだなあ。よりドラマティックで、エモーショナルで、映画らしかった。
それこそ、数多あったはずのふたりの未来の一つの在り方として、これはこれで悪くないなあと思う。ラストふたりの表情に、笑い泣きしながらそう思った。

フローレンスと父親の描写も、どう描くのか気になっていたけれど、本当に丁度良いさり気なさで、やっぱり観る側に余白を残してくれる物語は良いなあ。
綾