655321

パラレルワールド・ラブストーリーの655321のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

どこまでも深読みしたくなる。
忘れないように、ネタバレ全開の個人的解釈メモ。

・崇史が背負った十字架とは何か?
→“選択する”という罪深さ

智彦は自身と麻由子が写る写真の裏に目覚める方法を隠した。
その後、崇史が写真を捨てるということは麻由子との仲を進展させた事になる。
もしくはその前に記憶改編を行なっていても、思い出すキッカケになる。
そしてそれはどちらにしても智彦をスリープ状態にさせた選択によって成り立っている。
友と恋人どちらかだけを選ぶことが出来なかった智彦は、崇史が写真を[友を]捨てることを選んだその時目覚めるのだ。

それに気付いた崇史は智彦を目覚めさせるだろうし、もう麻由子とこのままではいられないことを悟るだろう。
結局「何も選択しなかった世界」を選択するという記憶改編しか道は残っていない。
崇史の事を誰よりも知る智彦は、そうなる事を信じていた。
つまり「何も選択しなかった世界」=「パラレルワールド」に逃げ込むことによって、智彦の復讐と友情は果たされるのだろう。

たとえそれが永遠に続きはしない刹那の世界だとしても。
655321

655321