みーゆー

ねことじいちゃんのみーゆーのレビュー・感想・評価

ねことじいちゃん(2019年製作の映画)
3.6
平凡で、心地いい、生活

タイトルからしてもう多分泣いちゃうんだろうな、と思って劇場に足を運んだ作品でした。なぜなら、私はお年寄りがメインの物にすこぶる弱い。すぐ涙腺がばっかばかになってしまう。

猫とおじいちゃんの日常は全てが毎日当たり前で、どこか平凡で、それでいて心地良い。奥さんに先立たれた旦那さんが、この島でのんびり暮らしていく様は、ありきたりなんだけど純度マックスすぎてたまらなかったです。

私は良い人を演じる時の山中崇さんがめちゃくちゃ好きなのですが(悪い人を演じる時ももちろん好きです)、これはもう最高に尽きましたね。良い、良いんだよなぁ、お父さんを思いながら都会で離れて暮らす息子。ぴったりすぎる。上手すぎる。
離れて過ごしている祖父母に思わず会いたくなるような演技。心配なんだよね、でも、今の生活だって、とてつもなく大切で捨てれない。でも、心配なの。

人間よりも猫が出てくることが多いこの作品ですが、どれもよくこんな映像撮れるよな!?!猫と意思疎通取れてるんか!?!ってびっくりする映像ばかりで、半分は「すごいなあ」って感想が残ってしまいました。
でも終わった後の私は猫だってね、飼い主さんときっと話してるつもりなんじゃないかな。なんてファンタジーな気持ちが芽生えてしまった1本です。

たまさんが恋しいなあ。