エイデン

ヘルボーイのエイデンのレビュー・感想・評価

ヘルボーイ(2019年製作の映画)
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517年、イングランド
魔物を率い、伝染病をばら撒いて人間の絶滅を図る悪しき血の女王ニムエを倒すべく、アーサー王は魔術師マーリンと共に立ち上がる
強大なニムエの力には及ばないと考えたアーサー王は、裏切った魔女ガネイダの手引きで降伏を装ってニムエに接近
聖剣“エクスカリバー”を用いてニムエの首をはねると、それでも生きていた彼女をバラバラに切り刻み、それぞれを騎士達に命じて各地へと隠し、復活しないよう封印するのだった
そして現代
悪魔でありながら人類に味方する世界一有名な超常現象捜査官ヘルボーイは、メキシコでの事件の最中、吸血鬼と化してしまった捜査官ルイスから、“アヌン・ウン・ラーマ”という名前と、自分こそが世界を破滅に導くことを予言される
仲の良かったルイスを手に掛けてしまったことで落ち込むヘルボーイは、“超常現象調査防衛局(BPRD)”のエージェントによって招集を受ける
コロラド州のBPRD本部へとやって来たヘルボーイは、組織を取り仕切るトレヴァーと再会する
トレヴァーは優れた超常現象捜査官にしてヘルボーイの育ての親であり、厳しくも彼に善の心を与えた人物だった
彼を父と慕うヘルボーイは、ルイスが残した言葉の意味を問うも答えは分からず、替わりに任務を言い渡される
それはイングランドに拠点を置くBPRDの同盟組織“オシリス・クラブ”が協力者を募っているというものだった
ヘルボーイは早速イングランドのオシリス・クラブ本部へと飛ぶと、組織の実力者グラーレン卿らに出迎えられ、会長であるレディ・ハットンに面会する
レディ・ハットンはトレヴァーの古い友人で、かつて霊媒によりヘルボーイによって世界が滅ぼされることを知ってから不老になったのだと語る
彼女によれば、ヘルボーイはナチスがロシア帝国の魔術師ラスプーチンと手を組んで召喚した悪魔で、連合国と共にナチスの野望を打ち砕いたトレヴァーは、当初ヘルボーイを殺そうとしていたという
悪魔である自分が人間を守ることに疑念を抱き始めたヘルボーイだったが、3人の巨人と戦うというオシリス・クラブに協力することに
一方、ヘルボーイに恨みを持つ豚の頭をした妖精の成れの果てグルアガッハは、魔女バーバ・ヤーガの元を訪れていた
2人は共通の目的のため、血の女王ニムエを復活させようとしていた



ダークホース・コミックスの人気漫画『ヘルボーイ』の実写化作品
2004年に始まった全2作のシリーズのリメイクでもある
ちなみにダークホース・コミックスは聞き馴染み無いかもしれないけど、マーベルとDCにもつぐ人気漫画会社で、映画だと『300 スリーハンドレッド』や『シン・シティ』、『R.I.P.D.』とかが実写化されてるやつ

コミックから飛び出したような前シリーズと打って変わって、ぶっ飛んだ内容の地獄エンタメに変貌!
人が死ぬ!ストーリーが進む!人が死ぬ!を延々と繰り返すような地獄仕様
おかげで多少予備知識が無いとヘルボーイって何なん・・・ってとこで思考がストップしそうになる

とにかく気合が入ってるのが、凄まじいゴア描写の数々
R18なのをいいことに、あらゆる人体破壊を惜しげもなく披露していく
臓物や脳や手脚を撒き散らしながらのアクションは一周回って爽快に尽きる

容赦無い映像にドン引きそうになるけど一応ヒーロー映画なので、地獄で生まれ人間に忌避されながらも人間を守るジレンマに苦しむヘルボーイがしっかりと描かれる
デザインはよりヴィランじみてるけど、ヴィランズも大概なのでバランス取れてていい感じ

そんな面白い映画なのに、自信溢れるR18に、それに恥じない圧巻のゴア描写、加えてヘルボーイというちょっとニッチなキャラクターということで、公開後5週間で興行収入が制作費の半分に満たないというアレ具合
話題の映画公開とかぶったのも痛いかな
それでも本当にダークでヘルボーイな映画に仕上がってるのでオススメしたい
脚本に原作者のマイク・ミニョーラを招いてるし、ヘルボーイらしいヘルボーイなんだ
映画館へ行って地獄から彼を救おう!
続編が観てえんだ!
エイデン

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