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博士と狂人のfishmuttonのレビュー・感想・評価

博士と狂人(2018年製作の映画)
3.5
良いドラマだった。
派手なことが起こるわけではないんだけど、全然飽きることなく観られた。

仕立屋の息子で独学で言語学を習得したジェームズ。
精神疾患により殺人を犯してしまった元アメリカ軍外科医のウィリアム。
オックスフォード辞典の編纂が2人の人生を引き合わせる。

辞典を作る!時代ごとの言葉の変遷の適切な引用を全部つける!っていうのがまず狂気。
作業風景みても、頭おかしくなりそう・・・て思う。

2人が楽しそうに言葉を紡いでいる様が、うわーーーコアな人々の世界!って感じだった。2人とも狂人で博士。

ジェームズの家族素敵だったな。強い意志を感じる妻が特に良かった。
ショーン・ペンは「世の枠からはみ出した人」みたいの演じるの好きね。今回もよく演じてた。
狂気の作業療法笑
ウィリアム観ていてしんどいね。
暗躍するジェームズ下ろしの方々、「あーこういう学歴差別地域差別、イギリスの学問お偉方にめっちゃありそー」と思いながら観てた。超偏見だけど、プライド高そうなイメージある。

院長は好奇心と所有欲みたいなとこからああなっちゃったの?電気か?と思ったらまさかのひたすら吐かせるで引いた。何を根拠に・・・?こうなったらいっそ自我を殺そうというロボトミーの発想?明らか症状悪化して廃人になっとるやん・・・。電気も未だかけてんのって日本くらいらしいね。謎の電気神話。

ラストはまあ気持ちよく終わった。
その後も文通はしたのだろうか。
長くて7年といってけど、70年かかってるの本当に長い言葉の旅だと思った。
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