素直に言うと終盤の恐ろしさで震えと涙が止まらなかったし吐き気すらあった。この事実だけでは到底受け止められなかったから、こういう形の映画にしてくれた事で個人的にも救われた。
実話だけを事前に知っていたら、映画を知らずとも「こうであってほしい」と願ってしまうしそう思わないと心がしんどすぎる。
それを形にする事で、鎮魂の意は勿論の事、この事件で心を痛めた人たちも少しは救われるかもしれない。
また、これだけの純愛ファンタジーの世界を作った上で、生々しい描写を入れていたのは上手いなと感心した。
ファンタジーを貫いてしまうと、作り手の自己満足映画になっていただろなと。
観る人は妄想の世界としてではなく、現実として消化できるしそれでなくては鎮魂にも救いにもならなかったと思う。
メイン2人は演技初挑戦とあって驚き
めちゃくちゃ繊細な心理描写も見事に演じていたし、あの世界に引き込まれたから大成功だと思う。