わたふぁ

シックス・バルーンのわたふぁのレビュー・感想・評価

シックス・バルーン(2018年製作の映画)
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30代に突入し、兄ジェームズに段々似てきたデイブ・フランコ。歯並びとか目尻のシワとか髪質とか、よく見たらそっくり。
兄弟揃ってドラッギーな映画が多めな事についてご両親はどう思ってるのか。弟も確実に、悪事に溺れがちなキャラクターが板についてきてます。

...フィアンセのサプライズバースデーパーティーの当日だったが、ケイティは薬物中毒者である弟セスをデトックス治療院に連れて行かなければならなかった。セスには2才の娘がいるが、通院ではどうしても止められないようだった。禁断症状に悶え苦しむセスを見兼ねて姉のケイティは..。

今すぐにでも絶対に抜け出さなければいけないとわかってる。わかってるけど、今日じゃなくてもいいですか、今日だけは許してください、というタイミングってあって、何か共感できなくもない人間の甘えが描かれていた。
ドラッグを止められないのは本人の弱さなんだけど、家族の問題であり、家族の歴史の一つの結果として皆で戦うものなのかもしれない。

しかし慣れない赤ちゃんのオムツ替えって、子供を産んだことない人間、産んでもらったことがない人間からすると、本当に“この世の終わり”ってくらい拷問級に苦痛なことだと私は思ってて。
しかもケイティは“大”の方された上に、状況的に2才の子を立たせたまま替えなきゃいけなくて、自分はワンピース&ヒールという慣れないフォーマルな格好で、隣では父親であるセスがヘロインでイッちゃってる、という最悪の状況には同情する。

何があっても弟は弟だし、自分や家族にも原因があると責任を感じてか、これまで少し甘やかし過ぎたケイティだけど、最後、心を鬼にして手放した時、それこそが本当の愛だと思った。