真田ピロシキ

翔んで埼玉の真田ピロシキのレビュー・感想・評価

翔んで埼玉(2018年製作の映画)
1.0
埼玉に10年住んでいたのですが笑っていいものやら。特定の地域を差別する事の馬鹿馬鹿しさを描かれていて、「埼玉は何もないけど住みやすい」というまさに自分が住んでた時に感じた事を言ってフォローはしてるけれど、こういう風にネタ化してイジっていると本当にそういう認識が定着してしまうし「こんなネタに目くじら立てんなよーw」と寛容さを要求しているように感じられるのも良い気分はしない。イジメか。埼玉県民に対して卑屈になるなと言ってるけどそうしてるのはこういうネタじゃないのか?メッセージと内容が相反している。千葉との出身芸能人対決も笑えたんだけど、小倉優子と小島よしおは微妙!のような格付けノリには引いてしまう。自分が最後に住んでた蕨の代表は星野源じゃないのかなんて思ってる場合じゃなかった。あと生まれた地ってだけであんな歌を歌ってるはなわはイカンでしょ。どうにも埼玉県を面白おかしく消費しようとする意図ばかりが強くて埼玉愛みたいなのは感じ取る事が出来ず、反差別要素も弱く感じられた。

それでもスコアをそこまで低くはしてないのは東京至上主義の地方軽視には強く憤りを覚えているからであって、埼玉千葉連合軍が東京に攻め込むクライマックスは燃えたね。コロナで都会に住むリスクが高まった今ではこの映画の見られ方は公開当時とかなり変わったように思う。

BL映画なのに役者が男女なのはダメなんじゃという気がするが、男役の二階堂ふみは良かったので無碍に否定できない。いっその事GACKTの演じた役も宝塚の男役でも起用すれば面白かったのに。だがGACKTもハマり役で全体的に漫画の実写化を正しくバカバカしく描かれていて好印象。この世界観で寒くならないのは流石『テルマエロマエ』の武内監督。

追記:地方への真摯さが溢れてたゾンビランドサガ見たらこれの地方蔑視が余計許せなくなったので大幅減点。やっぱりこの映画大嫌い!これがなんとか賞って流石イジメ大好き国家日本の程度を表してる(2022/12/10)