本作の魅力は麻薬王「イ先生 」が誰なのか？という二転三転する黒幕探しにあるのですが、個人的にはキャラの立った、いや立ち過ぎな登場人物達にあるようにも思えた。
ジョニー・トーの『ドラッグ・ウォー 毒戦』のリメイクという事ですが、キャラの立ち方が漫画原作なんじゃないかと思ってしまうぐらい尖りまくっている。
特に気に入ったのは麻薬の原料を提供するハリム役のキム・ジュヒョク。狂人ぶりが観ているだけで楽しくなってしまう。
邦画『カイジ』の伊勢谷友介をさらに過激にした感じかな？本作が彼の遺作となってしまった事を本当に残念に思います。
他にも聾唖者の麻薬作りの天才姉弟もなかなかぶっ飛んでいる。手話通訳のおばちゃんのシーンはコントかと思ってしまうぐらい愉快です。
物語としてイ先生探しも面白いですし、並行して個性的な登場人物達を楽しめる。そんな２つの楽しみ方のできる作品だと思います。
