パピコ

バンクシーを盗んだ男のパピコのレビュー・感想・評価

バンクシーを盗んだ男(2017年製作の映画)
3.4
ストリートアートをめぐる様々な動きをまとめたドキュメンタリー。
バンクシーが主題ではないのでご注意を。

ストリートアートは法律上違法行為。
なので作者は捕まらないように逃げる。
すると著作権は放棄され、建物の所有者が作品の所有者になる。
しかしこれが有名な作者だと作者の著作物として認められる。

このドキュメンタリーはバンクシーのストリートアートが書かれた壁をくり抜いて海外で高値で取引されたところから始まる。

この行為は芸術としてどうなのか。
芸術作品として保護したい美術館。
広く世界に売り出し儲けたい芸術商。
所有者の売却益。
芸術界への金銭面での潤い。
世界中の人に伝わる芸術。

一方で
作者の意図、作品に込めた想い。
その場所に書いたからこそ生まれる価値。
地域住民の気持ち。
芸術を金銭的価値で評価することが一般的になる現状の芸術界。

作者の気持ちを汲んでその場所に残しておいてほしいと思う気持ちと
ただの落書きアート、犯罪やんという気持ちと、バンクシー展してたら作者の意向無視して観に行きたいと思ってしまう気持ちでごちゃごちゃします。

バンクシーはこのような論争になることを望んでいたのか想定していたのか
バンクシーの絵をファーストフードアートと評してた人がいた。
現地の情報を調べず、ただ表面だけを掬い上げ社会風刺として書いているからだとのこと。
バンクシーがどのように芸術に取り組んでいるのか知りたいと思いました。

映画としては長いよー
後半飽きちゃいました💦
パピコ

パピコ