カンパッチー

幸福なラザロのカンパッチーのレビュー・感想・評価

幸福なラザロ(2018年製作の映画)
3.5
イタリア人って陽気なのになんで映画になるとこう暗い作品が多いんだろう、、。
キリスト教への造形が深ければもっと作品を深く楽しめるんだろうな、自分は手塚治虫の旧約聖書のフィルムコミックでしか読んでこなかったのでまぁ絶対深く理解していません、狼の意味とかイタリアの象徴?と言われてもさっぱりですよ!まぁそれを踏まえなくても聖書のラザロの復活と金持ちとラザロの話を調べておけばいいんだと思います。
とにかくラザロの人を疑わない純粋な瞳が印象的で、村の人や子供たちからあんなに良いように使われても何一つ文句も嫌な顔もしない。だからこそ最後に彼が流した涙が切ない。劇中表情もほぼ変えないけどタンクレディに兄弟だって言われたときや彼と再会できた時だけ表情が緩むんですよ、本当に嬉しかったんだろうなぁ。村人たちも搾取されていたときのが幸せだったのかな、現代にイノセントを受け入れてくれる場所なんてないのかなとか色々考えてしまう映画でした。