子持ちのカイロレン

ブラック・クランズマンの子持ちのカイロレンのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.0
観ている間タランティーノの近作を思い出した。スパイクリーは「ジャンゴ」を批判していたけど、人類の悲惨な歴史を塗り替えるやり方は表面的によく似ている。と同時に2人の違いも分かって面白かった。
ファンタジーに突き抜けるタランティーノと、現実に引き戻すスパイクリー。サブカルチャーを引用する際の生真面目さ、暴力描写に対する慎重さも違う。この映画はコメディタッチだけど、背筋を正されるような厳しさもあり、その両極端が魅力。
きっとスパイクリーはタランティーノの映画が気持ちよく終わることに納得出来なかったんだと思う。自分はぬるま湯に浸かってるからからか、タランティーノの嘘の大きさに、より感動してしまう。