"そこまで言うなら白黒つけようじゃないか"
白黒の言葉の使い分けができる黒人とユダヤ系である白人の警官タッグが過激人種差別の秘密結社KKKや黒人集会へと潜入捜査するサスペンス。
このタイトルのクランスマンというのがKKK党員を指していて、ここにブラック(黒人)が入るだなんて!!
という事らしい。
かなりアンタッチャブルなテーマを取り扱っているけれども、この2人、特に黒人のキャラクターがファンキーさとクレバーさを兼ね備えていて魅力的。軽快で皮肉たっぷり、だけど熱いハートを持って事件に解決していく感じがカッコいい。
「自分の中には2人いる。アメリカ人である自分と黒人である自分だ」
というセリフのくだりが印象的で、きっとこの感覚は現代でも全く消えないんだろうなあと思う。
黒人の悲哀。
ラスト3分でそこの所を象徴するある映像が扱われるんだけど…そこはある意味本編のどこよりもブラックなので割愛。
めちゃめちゃ頭使ったけど、見る価値はある映画。
同じ黒人問題を扱った映画として『グリーンブック』と見比べるとより面白いかも。
キッツい内容だけど、すごく勉強になる。
そしてそれをなるだけキャッチーに描いているスパイクリーの技術と熱意には敬意。