DJりん

ブラック・クランズマンのDJりんのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.8
根深い差別について深く考えさせられた作品。
まず私がこの作品を見て一番に思ったのは肌の色とか出身地とかでは人の優劣は絶対につけられないよなということだった。
白人だから優れていて皆いい奴で暴力的な腐った人間が1人もいないなんてことは100%あり得ないし一方で有色人種だから白人より劣っていて皆暴力的な腐った人間とだって100%言い切れる訳がない。
白人の中にだってゴミみたいに腐った人間はいるし黒人の中にもいい人間は沢山いるはず。
ただこれはアメリカに限った話では無いけれど元々嫌っている人種が何か問題を起こした時にそれを待っていたかの様に責め立てその問題を起こした1人を取り上げ人種全体が危険という思想を持ってしまうというのはどこの国でも共通していることなのではないかなと思った。
最近は結構変わってきているとは思うけど少し前までの韓国人達もこの作品の白人達の様に日本のイかれた人間達やそいつらのやった行動だけを取り上げて「今の日本人」を嫌ったり人種そのものを批判している人達がかなりいたはず。
実際韓国のbtsの奴なんかはふざけた原爆tシャツなんかきて思いっきり日本を侮辱していた。
これは韓国の教育が悪いからと言ってしまえばそれまでだけれど恐らく今は世界全体として悪い教育を受けて育った者が次の世代にもその悪い教育を受け継がせてしまっているという負のスパイラルが出来上がっているように感じる。
だからこそアメリカの黒人、白人の差別に限らず韓国、日本の差別等もきっとこの先無くなることはないんだろうな…と思ってしまった。
でも忘れてはならないのが全員が全員そうではないと言うこと。
アメリカとかではアジア人差別が酷いみたいな話を聞いたことがあるけれどアメリカ人全員が全員アジア人を差別しているということはあり得ないはず。
ただ学校とかでもそうな様に200人中180人くらいはいい人達でも残りの20人がクズみたいな奴らならどうしてもそれを外から見た人達はその20人の方に注目してしまいこの学校は終わってんなとか、クズが多いなと思われてしまうことは少なくない。
こういったことも間違った認識や差別を生んでしまう心に深く影響しているのだろうなと思わされた。
この作品を見て改めて差別の恐ろしさと差別には恐らく終わりがないということを思い知らされた。
内容は結構重い部分はあるけれど主人公ロンやその相棒達との軽いギャグ等でそこまで重くはなっていないのでクリップしている方には是非見て欲しい作品だった。
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