MuguxxN

存在のない子供たちのMuguxxNのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.0
【存在のない子供たち】

主人公のゼインが発した
「両親を逮捕して欲しい 僕を産んだ罪で」
は衝撃的だった

レバノンを舞台に
貧困社会で生きる 救いのない現実を
子供の目線で展開していくドキュメンタリーに
近いような リアリティと緊張感がある内容に
正直、子育てをしている私は
見ているのが辛くなった。
生きていくために何とか知恵を振り絞り
懸命に弱いものを守ろうとするゼインの
行動に涙がでた。

売春、児童婚、麻薬、虐待、重労働、不法難民、
教育も受けれずにいる子供
それが 日常となっている
誰も手を差し伸べない子供たちの
救いが無いのが レバノンの現状。


紛争や貧困によって被害を受けるのは
大人よりも、力のない子供たちなのだと
幼い頃から なんのために生きてるのだろう?と
未来に希望も持てず、苦痛と悲鳴が
ゼインの瞳が物語っている。

ゼインの両親には 貧しさ 不法難民ゆえに
虫けらに されている という苦痛にも
心を痛めたが終盤になるにつれて呆れた
大人には子供を守る責任がある
産むこと は 罪 。
大人の無責任な行動で 生きることに
絶望し、苦しむ子供が
この世界から少しでも減りますように
この映画を通して できることを
考えていきたいと感じた作品。
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