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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話のenidのレビュー・感想・評価

3.5
「困ったら人を頼る。それが自立(自律)である」
など、普遍的だがなかなか浸透しない重要な視点をさりげなく忍ばせ、エンタメとしてバランスが取れた作品で楽しめました。
中学校あたりから授業で流していいと思います。

ただこれはいかにも90年代の話。
介助者は個性を消して障害者の手足となるべきという「介助者手足論」が残っていた時代だという。(「ケアとは何か」村上靖彦)

差別発言連発の政治家や優生思想の殺人鬼が断罪されない令和の世には
「障害者に生産性や人間性がないと介助しないのか」という視点の作品が必要ではないかと思いました。
(こう書くと90年代より人権意識が本当に後進している気がする)
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