ゴジラ-1.0のenidのネタバレレビュー・内容・結末

怪獣映画でなく日本の戦争映画でした。

「俺の戦争」を終わらすために「生きて帰る」という「永遠の0」の反省は良かった。
でもせっかく戦争直後の時代設定ならば、侵略国、敗戦国としてのカタルシスや
ゴジラと原爆投下直後の放射能の結びつきなどもっと社会的背景を描ける絶好の設定ではないかなと思った。
けれど話は主人公の半径5メートルに留まる。ゴジラバカでかいのに。

「国もアメリカも動かないから民間で…」というのは超無理あるよなとか。国会議事堂から銀座上空まで戦車の弾飛ぶかなとか。アメリカの属国なのに米軍1人も出て来ないの何故とか。

そういうリアリティはどうでも良く
「男のロマン」「俺のゴジラ観」「日本の軍事力」「VFX！」を見せたいのだなぁと。
人間が描けず終始歯が浮きっぱなしの台詞に時々吹きました。

すみません。キツかった。
どうせならバブル期で浮かれた日本をめちゃくちゃにしてほしかった。復興直後の街がズタズタになるのは観ていてつらい。

ぷっくりしたオールドスタイルのゴジラと、らんまんの2人と再会できたことはよかったです。