このレビューはネタバレを含みます
ベガフォビアが喜ぶプロットとヴィジュアル、そして邦題が挑発的だけどエンタメとしてSNSで盛り上がっていたし
「映画好き」には「B級」とやらでウケそうなジャンルで掴み完璧だなぁと思っていました。
ここだけの情報だとヴィーガンにとっては胸糞悪い映画。
しかしいざ観てみたら(ヴィーガンをバカに描きすぎだけど)割と中立な目線で「過剰な」カーニズムとヴィーガニズムに対する皮肉が効いていて面白く観れました。
ただ最後は痴情のもつれが改善され「人を殺すのはよくない」という平べったさで終わりもったいなかった。
せっかく資本主義に目が眩んだ夫婦という設定なのに、ヴィーガンとカーニストの分断のまま終わってしまったのは残念。
主人公らが「子供、女、黒人は肉にしない」とか「ペースメーカーの人はかわいそうだった」とか
「食材への思いやり≒(種)差別意識」に目覚めつつあったけどそこで踏みとどまったのはこの題材を扱うなら勿体無いなと思った。
カニバリストとなった主人公らはある意味素材の選別(反種差別)をしない「サイコパス」になるまで行けば怪作だったなぁと思いました。