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引っ越し大名!のKentaCのレビュー・感想・評価

引っ越し大名!(2019年製作の映画)
3.8
江戸時代の姫路藩で書庫番を務める片桐春之介が、「九州への国替え(=藩の引っ越し)」という一大事を取り仕切ることになり、仲間たちとともに奮闘する物語。

内気な男とその仲間たちの努力と苦労を描いた、ある意味情熱お仕事ムービーで、役割を背負う中で迫られる苦渋の決断と覚悟、そして人との絆や信頼関係がユーモアも交えつつ熱く描かれていました。

引っ越しをめぐっての人間ドラマをじっくり描きつつも不意にアクションの見せ場もあったりと、ちゃんとエンターテインメント性があって観ていてシンプルに楽しかったです。
また、本作は国替えを生涯に7回も行った実在の人物をモチーフにしているとのことで、
大量の荷物と人々を伴っての徒歩での日本全国への大移動が現実に行われていたという、その困難さを想像すると、当時の人々の持つ根性と遅しさに尊敬の念を抱いてしまいます。

あと、主人公の幼馴染で親友でもある鷹村を演じた高橋一生さんの、彼の既存のイメージを覆すような脳筋具合が新鮮でなかなかの魅力を放っていました。
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