ルーシー・フライ(アリシア・ヴィキャンデル)は、日本で翻訳の仕事をしているスウェーデン女性。東京の街で素人フォトグラファー、テイジと出逢う。
時を同じくしてルーシーは、友達でイギリス人のボブから、アメリカから来たばかりのリリー・ブリッジズ(ライリー・キーオ)の面倒を見てやってくれと紹介されるが・・・
白人でも小柄で控えめなルーシーに対して、ババーン!と派手なリリー、という対比が良かったですね。めちゃくちゃ背が高い日本人男性をめぐって、ルーシーがリリーに男盗られるんじゃ?!ってオタオタする感じが。
しかし、男のキャラクターが全然作り込まれてなくてつまらなかった。どのキャラも作り込まれてないと思うけど、特にテイジは、なんだか良くわからん。
「俺は人間は撮らない。水や、ビルや、水に映ったレフレクションや・・・。でも君は撮りたい」ってルーシーを口説くのに、後でリリーも撮ってるじゃん!元カノのサチも撮ってるじゃん!
胡散臭すぎません?!
ストーリーはあんまなくて、ってか本当はミステリーなはずなんだけど、そっちの見せ方はあまり上手くない。ルーシーの焦燥とか陰鬱ばかりがダラダラ続く。
あと、舞台が日本だと、「あれも見せなきゃ、これも見せなきゃ」と観光ビデオみたいになってて、まあ主人公が外人だからそういうところに敢えて行くという、ナチュラルに話に織り込んでいるとも思えるけど、やっぱそういう「エキゾチックな外国」で見せようって方が優先されちゃっていて、それで話がグダグダしているんだと思った。
☑ズルズル蕎麦をすする
☑カラオケ
☑富士山
☑東京タワー
☑着物
☑日本家屋
☑新幹線
☑満員電車
・・・って、チェックボックス全部チェック!
そうそう、設定が1989年の東京なんだけど、1989年っぽい!って感じした?なんか日本人の女の子がみんな変なカッコしているなあって思った。ライリー・キーオも変な服着てたなあ。アリシア・ヴィキャンデルは質素な子だからワイシャツとかばっかだったけど。あと、年配の日本人女性はいつも着物ってのもなあ。
ルーシーが日本に来た理由とか、小さい頃にあったこととかも、なんかあんまり・・・ふーんって感じだし。そのせいでアリシア・ヴィキャンデルはずーっと能面みたいな顔しているだけでつまらない。
あ、日本語は上手かった。随分頑張ったよね〜。この人はこういうチャレンジ精神があるよね。でも、この人の英語に訛りがあるってのに初めて気が付いた。アメリカ映画やイギリス映画では、ちゃんと適応した英語で喋っているからわからないけど、ここではスウェーデンから来た人の役だからかな。
ライリー・キーオは、不思議な女優さん。最近好きになってきた。なんか怪しい感じが良い。
この映画、製作総指揮リドリー・スコットってなってるけど、スコット・フリーって言うリドリー・スコットの制作会社が作っているっていうだけで、本人全く関係ないと思うんだけどなあ。名前を貸しているというか。
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