このレビューはネタバレを含みます
欺瞞を許せないのは共感できるが、マジになって爆破までしようとする主人公の行動は、周りに影響され突発的に起こした自己破壊行動にしか見えなく共感できなかった。この点は『タクシー・ドライバー』などでも同様。もちろん、死を目前に何か正しいことをしなければという行動原理があることは理解できるし、資本主義と癒着したメガチャーチなんか爆破した方が良いとも思うが。
夫を亡くした妊婦であるメアリーはマリア様の象徴など、いろいろとキリスト教的モチーフを使っているようだが、勉強不足のため拾いきれなかった。。
メガチャーチでの若者たちの話し合いシーンでは、金儲けのために宗教を信じ、平気で人種差別をする若者たちの姿を見てゾッとした。
ゆったりとした眠くなるようなカメラワークや画角が個人的に好みだった。特に、窓や部屋の出入り口などの四角い枠の中に主人公が収まるように撮影されており、主人公がどうにもできずトラップされている様を映像で表現している点はさすが。