カンパッチー

CURED キュアードのカンパッチーのレビュー・感想・評価

CURED キュアード(2017年製作の映画)
3.7
これだけ沢山のゾンビ映画があっても、まだまだこういうパンデミック後の新しいゾンビ映画ができるというのはすごいです。
現代のこの状況と相まってめちゃくちゃタイムリーでした。

感染した人、感染しなかった人もどちらの気持ちも分かるので辛い、もし家族が目の前で食われて回復したから赦してやれと言われて感情的に赦せるか?その現場を目撃していない家族は回復者を引き取る事はできるけど、目撃してしまった家族は縁を切ってしまうわけで回復者同士でも妬みは生まれる、回復者もゾンビだった頃の記憶はあるから苦しみ続けていて、社会は未知のウイルスに対しても完全に解明したものではないからまた戻るんじゃないか?人を殺した奴が赦されていいのかと差別や迫害は起きてしまう。

エレン・ペイジはこの間まで少女だと思っていましたが母親の演技が板についてますね、彼女が息子にしてしまったことは息子はきっと忘れないだろうと思います、憎むべき回復者コナーと同じように感染者と感染していない人間を自分自身で分断してしまったと感じました。ゾンビ映画の社会派ドラマというかすごく鬱々としていますが主人公の回復者のセナンは気は弱いけれど終始良い人でよかったです。