面白い!!!!!!!!
ワンシチュエーションで音声情報だけで展開されるストーリー、観る人の想像力が試される映画。
そしてミスリードも上手い…
めちゃくちゃよくできた脚本でやられたわ…
主人公がなかなかのダメ警察で、思い込み・決めつけが激しい。
あの話の展開ならば普通の人なら同じ道を辿るかもしれないけれど、彼はあくまで警察。
プロであり広い視野で状況を把握し、的確な判断を下すべき立場。のはずなのに…といった感じ。
仕事に優劣を決めてたり、気に入らない現場の人とコミュニケーション取らないとか、色々人間が小さいなと序盤から思ってたけど、物語が進むにつれて彼の人間の小ささが露わになった。
なるほど、だから彼はここにいるんだと。
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以下ネタバレあります
隣の同僚に今までの無礼を謝ると言って和解し、技術的な質問に答えてもらってからの行動ね。
結局距離を取るんだ。
自分一人だけの空間でやりたいようにやる。自分の考えが正解かんだと言わんばかりに自分勝手な行動を取る。
これらの行動が、序盤から匂わせていた彼の秘密の原因にも繋がっていてそれがまた上手いやり口だなと。
彼の中の善は独りよがりで、イーベンの件も自身の善に基づいて行動しているけれど、それは正義ではなかった。
アスガーは善悪を付ける事が正義だと思っているけれど、その判断を間違えるとこの映画のような事が起こる。
銃殺の件は「隠蔽する」という選択肢を取った時点で正当防衛ではなく意図的な殺害であったのが容易に想像できる。
彼自身もラストで独白していたし、イーベンの事件と裁判の件で自分の善が歪んでいる事、行動の愚かさに気づいたのかなと。
最後の電話のシーン
奥さんにかけたのか
マスコミに電話をかけたのか
はたまた自供の電話なのか…
罪を背負った男の背中が映るあの光景はなかなかしんどかった…
あと自転車で転んだおばちゃんな