氷雨水葵

ライリー・ノース 復讐の女神の氷雨水葵のレビュー・感想・評価

3.3
2023年58本目

ブチ切れたママは誰よりも強いのだ

◆あらすじ
夫や娘と幸せに暮らしている妻ライリー・ノース(ジェニファー・ガーナー)。

ある日、娘の誕生日を祝うために出かけるが、3人は麻薬組織の襲撃に遭う。

さらに、夫と娘の命を奪われ、ライリーは復讐を決意する―――。

◆感想
普通の主婦による復讐劇一点集中物語。想像していたよりアクションがキレキレでびっくり。ただ、ストーリーや演出は割りとB級な印象。

高級住宅街に暮らすいけ好かない主婦がいたり、家族が殺されたり、裁判で負けたりと、序盤は胸糞展開だけど、5年の歳月を経て変貌を遂げる(最強アサシンになる)ライリーの復讐っぷりはスカッとする!ただ、一体何をどうしたら5年でここまで強くなるの!?というツッコミは誰もがするだろうから、そこらへんを少しでもいいから描いてほしかったところ。銃の扱いや体術、麻薬カルテルの情報をどうやって知ったのかなども細かく知りたいね。所々回想シーンみたいなのはあるけど。
個人的に好きだったところは、麻薬カルテルの悪党たちだけじゃなく、弁護士や判事、検事にまで復讐するところ。決して容赦のないライリーの徹底ぶりが良くて、これぞ復讐劇!と思わせる脚本でした。ここらへんはさすが『96時間』のピエール・モレル監督。しかも、復讐だけじゃなく、子どもに対して優しくない大人(または世界)を見ると許せないという、正義感のようなものも感じられて、復讐だけに突き動かされているのではないことがわかるのが良い。
ただ少し残念だったのは、警察内にいる内通者の正体かな~すぐにわかってしまって急に冷めちゃった。こういうアクション映画では定番だから仕方ないけど、もっとハラハラできるほうがよかった。
中盤以降に再登場した、高級住宅街に暮らすママ友(かもしれない)にパンチを食らわせたシーンが一番好きかも。さすがに放火するには至らなかったけど、もっと険悪な雰囲気だったら、ライリーが鬼畜以上だったらあり得たかも(笑)それに加え旦那さんに逃げられたっていうんだから、ザマぁって感じ。

あんなにボロボロになってお墓の前で死んじゃうのかなと思ったけど、なるほど、そういう展開か。鍵を渡された後、ライリーはどうするんだろうね(ニヤニヤ)。

やっぱり強いママってテンション上がりますね。
氷雨水葵

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