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閃光少女のsomaddesignのレビュー・感想・評価

閃光少女(2017年製作の映画)
4.5
東京事変は無関係。

序盤が「のだめカンタービレ」ぽくて、途中から「海月姫」。
最終的にはオリジナルな何かに昇華していく中華青春ラブコメ。


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高校の伝統音楽科に所属する少女ジンは、西洋音楽科のリーダー的存在であるワン先輩に一目惚れ。先輩の気を引くため仲間のヨウとともに、除け者扱いされているコスプレ集団とバンドを結成する。はじめのうちはやる気のないメンバーたちだったが……。

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主役ジンが綾瀬はるかソックリ。
天真爛漫なボケキャラで、ともすれば自己中な行動も多いのに、終始可愛くて裏表がなくて良かった。

所々、日本の少女漫画のパクr……じゃなくて(インスパイヤ)を感じさせる箇所があって、なかなか面白かった!中国のアニメ・コス事情が分からないので、登場人物たちが一体何のコスプレしてるのか、もっと分かると楽しかったんだろうけど。

全く馴染みのない中国伝統楽器が、温故知新に新しい命を吹き込まれ、演奏者共々再生して行く話でもあり、伝統の復権や新しい文化との融合にもなって行く。80〜90年代オタク文化黎明期の日本の青春ドラマみたいな、親世代との隔絶だったり、周囲と馴染めない悩ましさとか全部入り。

演奏シーンがどれもカッコよくて、中国伝統音楽に馴染みなくてもボカロ曲っぽい曲ばかりで楽しめた。(これまた「千本桜」に似すぎ問題)
https://www.youtube.com/watch?v=x2fOpyrQX2w

難をいえば、西洋音楽科との対決が演奏シーンの頂点で、一番エモい。クライマックスのゲリラライブが一体何とどう戦って、何故勝ったのか不明瞭だし、映画終盤に向けて失速しちゃった感じ。

映画のせいじゃないけど、おっさんが見るには全体的に甘口すぎてオエッ🤮てくる。ケーキバイキングに付き合ったら、最初の1コ目で満足しちゃってるのに次々ケーキを食べなきゃいけなくなった気分。


77本目
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