愛されたい。そう心から願う気持ちには、ひとりぼっちの寂しさと心許なさ、劣等感がずっと棲みついていた。
あんなに優しくてまろやかな心を歌うひとの胸に、涙で溺れてしまいそうな孤独がずっとずっとあったこと。一番認めてもらいたかったひとに、ずっと否定される悲しさは、きっと経験しなくちゃわからない。わかりたいなんて、そんな怖いこと言えないね。
彼のそばにいてくれたかけがえのない友人。バーニーの温かさは、決して彼ひとりで築き上げてきたものじゃないはずだって、エルトンが気づいてくれるといいな。自分と一緒に曲を作ってきたから、エルトンだったから、彼もずっと信じていたんだと思う。どんなに快楽に逃げても、落ちぶれても、愛を信じる彼の涙はうつくしかった。嘘なんて何ひとつ歌ってないって、最初の一音を聴いただけでわかるよ。
溢れて、包み込む愛が、やさしくわたしたちの周りを流れていく。