エイデン

アンフレンデッド:ダークウェブのエイデンのレビュー・感想・評価

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忘れ物のノートPCを拝借してきた青年マタイアスは、“?”と記されたユーザーアカウントのパスワードを解いてログインすることに成功する
開いた画面には様々なSNSやコミュニケーションツールが並び、前の所有者らしき“ノラ・C・Ⅳ”の名前でログインされていた
マタイアスはPCの高い性能に喜びながらSkypeにログインすると、自作したアプリ“パパイア”をインストールする
パパイアは話した言葉を文章化すると共に、訳せなかった言葉を手話で検索して表示くれるというものだった
実はマタイアスの恋人アマヤは、聴覚障害を患っていたのだ
マタイアスは手話が理解できず、学び始めたものの挫折してしまい、すれ違いは大きくなってしまっていた
早速アマヤに連絡し、話がしたいと言うマタイアスだったが、なかなか思うように行かず、しかも話の途中で通信が切れてしまうのだった
そのままアマヤからの連絡も途絶えてしまい、仕方なくマタイアスは誘われていた友人達とのSkype通話を開始する
そこに集まっていたAJ、ナリとセリーナのカップル、デイモン、レックスらと会話を楽しんでいると、今度はFacebookに次々と連絡が入る
それもノラ・Cのアカウントに当てたもので、何故か世界中の様々な人物から連絡が一斉に来ていたが、マタイアスは無視してしまう
またも通信不良となる中、エリカという人物がしきりに連絡をして来ることに嫌気が差していたマタイアスは、やがてそれはノラ・Cが恋人のアカウントを借りてコンタクトしてきていることに気が付く
マタイアスは仕方なく返すことを約束し、友人達にもPCを新しく買ったものではなく盗んだものだと明かすことに
当然のように友人達に責められ、PCを返却しようと準備をしていたマタイアスの目に、“カロン68”という人物が多額の電子マネーを入金したという知らせが飛び込む
カロン68からは更に、穿孔術を希望するという不気味な一文が送られてくる
好奇心と金に誘惑されたマタイアスは、ノラ・Cになりきって詳細を尋ねてみると、ここではまずいと“リバー”と呼ばれるポータルへと案内される
思い切って友人達に状況を共有していると、またもや通信不良が起こってしまう
友人達のアドバイスを聞きながら原因を探っていくと、大量の動画が保存された隠しファイルが動作に影響を与えていたと判明
いくつかを開いてみると、そこには誰かの部屋を隠し撮りしたような怪しげなものが再生される
内の1つは眠っている女性の部屋にフードの男が侵入してカメラに向かって合図をしていた
パソコンに詳しいデイモンは、通常アクセス不能なリバーとこれらの動画から、ノラ・Cやカロン68は、表沙汰にできない情報や犯罪者が関わる“ダークウェブ”の住人だと推測する
更に動画の女性は次の犠牲者であり、カロン68からのメールから、殺害する様子を動画に撮るつもりだと考える
予期せず犯罪に巻き込まれたマタイアスは、状況を打開しようと動き始めるが・・・



PC画面上でストーリーが進行することで話題になったホラー映画『アンフレンデッド』の続編

SkypeやFacebookを駆使してネットを通じて相手を殺して強制的に映えさせるという情強幽霊を扱った前作から打って変わり、ネット世界の深淵ダークウェブとそれに関わる犯罪者の恐怖を描いた作品
全く情報仕入れずに観たからビックリしたよね

個人的には情報誤認もあったということもあるけど、前作と同じく先の読めない展開が楽しい映画に仕上がってる
ダークウェブってこんななの?っていう疑問がよぎらないでもないけど、画面上でストーリーを展開させる以上 リアリティよりも怖がらせにかかった脚本に振ってるのは仕方ないところもあるんだろう
ちなみにRed Roomっていう殺人中継サイトがダークウェブ上にあるっていう都市伝説があるので、多分それが元にはなってる

多少 展開の緩慢さはあるものの、PC画面上を舞台にヤバいヤツらに狙われるっていう縛りの中で奮闘した様子はしっかり感じられる
ジャンプスケアみたいなシーンは少ないし、ゴアな描写に関してはほぼ存在しないけど、自分達が敵わないような相手に襲われているという殺人鬼モノらしい恐怖感は十分に演出できてると思う

恐怖感というと前作のが秀でてたように思うけど、同じPC画面上で描かれる恐怖という題材を全くの別ジャンルでトライした精神は『クローバーフィールド』シリーズみたいで意欲を感じてとても良い
なかなか胸糞悪い終盤も待ち受けてるので、ホラーとしては普通に満足いく出来になってるぞ
関係ないけど、ストーリーを把握した時にWelcome to Undergroundのコピペ思い出して笑ってしまったのは内緒だ
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