かんな

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのかんなのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

感動した…全オレが泣きました…。・゚・(ノД`)・゚・。

京アニ作品なので、まずは映像の美しさなんて言うまでもなくというところ。

個人的には、雨の描写は新海誠監督作品より好きだったかも知れないです。

そしてそれより何より…とにかくも脚本.構成が良かった。

冒頭にテレビシリーズで主人公であるヴァイオレットに関わったストーリーの触りを出して世界設定や主要キャラの紹介にしてしまい初見さんの入り口にし、そしてそれを上手く映画全体の流れに組み込み、しかもテレビシリーズ視聴者が観れば開始5分でまず1つ目の感動の爆弾になっているというこのなんとも憎い構成にやられました…_(:3」 ∠ )_

これは原作の流れがそもそもこういう風になっているのか、アニメオリジナルの形を取られているのか、そこはとても気になるとこですね。

世界の技術の進歩により彼女達自動手記人形の存在意義を蝕んでいく"電話"に、皮肉にも彼女達の力及ばないところが助けられるという表現にもグッときました。

そしてこのストーリーを観てボクは、どんなに技術が進化し世界が変わり、失われていくものがあったとしても…それらの中には、この物語のキーアイテムである"手紙"のように、時には技術が塗り替えたものを飛び越える力を持つものがあるという事と、ヴァイオレットにとっての"愛"のように、そういった物に頼っては伝わりきらない大切なものがあるのでは?というメッセージを感じました(*´ω`*)

少佐とヴァイオレットが最後に再開して…というラストにも、テレビシリーズからこちらヴァイオレットが手紙を通して人の気持ちに触れてきた事で、恐らくヴァイオレットなりの"愛とはなにか"という問いに1つの答えが出たんだろうというシリーズ全てを通しての綺麗なラストになっており…ボク的には、ココ最近観たアニメやドラマ、映画の中で1.2を争う完成度を誇るストーリーでした。

不満があったとするなら…本来ならこの大オチがテレビシリーズのラストであって然りだったのでは?というところ。

テレビシリーズを土台に、そちらはそちらで終わらせつつ人気があれば(だと思いますが)劇場版を作り、大団円にする…。

最近では当たり前の手法になりましたし商売として理解はできますが…やはりモヤッと感は拭えませんよね( ˊᵕˋ ;)💦

あと船からヴァイオレットが飛び降りるのはどう考えてもギャグでしょwww

まぁでも冷静に考えてもあそこで二人が引き裂かれる分岐を進めたと考えても(これも個人的趣味趣向の話ですが)今回の大オチほどにいいストーリーが出来るとも思えないし、そもそも逆にあそこでヴァイオレットが飛び降りなかったとしたら、"いやヴァイオレットなら飛び降りられるやろ"で炎上する世界線がはっきり見えますしねwww

というわけで総評。

この映画は、テレビシリーズを観ていなくても楽しめはしますが観た上で行った方が数倍楽しめる、ストーリー完成度の高い感動間違いなしのファンタジー…です!(_๑òωó)_バァン!

かと言ってあまりアニメに触れない勢がふらっと観に行ったとて、ガチアニメファンと同等の感動が出来るかと言われれば正直に"それは難しい"作品ではあるとも思うのです…。

作品としての完成度はここまで語った通りなんの文句のつけようもありませんが、1つの"映画"として見れば、初見でも作品と世界観そのものが楽しめただろう外伝のほうが良いと言えるのかも…とは思ってしまったりもします。

しかし、腰をすえてテレビシリーズからドッシリとこのアニメを堪能してやろう、という気持ちで観てもらえるのならば、きっと感動巨編としてここまで上手くまとめられたものは無いと思いますし、それ系のものが好きな人が観れば、間違いなく手に持ったタオルはびしょ濡れにさせられる事を保証しますwww
かんな

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