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TAU/タウのKentaCのレビュー・感想・評価

TAU/タウ(2018年製作の映画)
3.7
ある実験のために拉致され監禁されたジュリアが、AIシステム「TAU」が管理するその家から抜け出し生還するために、あの手この手で脱出を画策する物語。

AIに感情移入できて愛着が湧く映画はいい映画!
ということで、過酷な状況に置かれたジュリアとそれを見張るTAUとの駆け引きおよびコミュニケーションとその行く末が、家の中というクローズドサークルで展開されていくSFスリラーとなっています。

生死が掛かった状況で打算が根底にありながらも両者の関係が少しずつ積み上がっていく様が丁寧に描かれていました。
人間とAIの親交、そしてAIの自我の芽生えについて描かれる作品はやはりいいですね。

拉致・監禁した家主、そしてTAUとの駆け引きがひたすら続く映画なのでやや地味ではありますが、この物語がどう着地するのかちゃんと興味を引き続けてくれて、その終わり方がなかなか好みだったこともあって、思った以上に楽しめました。
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