まっどまっくすこーじ

マンディ 地獄のロード・ウォリアーのまっどまっくすこーじのレビュー・感想・評価

5.0
2018年のマイ・ベスト・オブ・ベスト‼!‼‼!‼

敬愛している映画ライターのナマニクさんのお薦めでずっと前から観たかった作品。
ナマニクさんは本作のパンフレットにもレビューを寄稿されております‼👍

さて、本作「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」。
期待値MAXで高くなっていたハードルを簡単に超えて来やがったカルトムービー。
数値化なんて出来ないが、敢えて言うなら25京10兆2514億点‼😆

ストーリーは愛する人を奪われた男の復讐劇という以外の何ものでもないが、そのシンプルな骨格を異世界の演出でアートに昇華させてしまったブッ飛び映画‼!👍

こいつを他の映画に例えることは私には難しいなぁ…
例えるのであれば、映画ではなくてロックか…

冒頭で流れるキング・クリムゾンの「スターレス」や、マンディが着ているブラック・サバスのTシャツが示しているように、この作品はプログレッシブ&ドゥームメタルなのである。
それ故に受入側を選ぶ作品でもある。

つまり簡単に言ってしまえば、決して一般受けはしないだろうけど好きな人には箱根の寄木細工みたいにガッチリ嵌まる映画なのである。

そう、これはカルトムービーとして後々語られること必至の超傑作なのであ~~~る‼!‼

え? 全然伝わらない?😅

とにかく観れば網膜が真っ赤に燃え上がって、眼底がぽわんぽわんして、脳がメルトダウンしちゃう映画なのです‼!🔥🔥🔥

いろんな実験的な演出がなされているのですが、画全体にはフィルムグレインが施されていて、それを効果的に活用しているのが素晴らしい‼!😆
全体的には粗い質の画になっていて、決してクリアな綺麗な画ではないのですが、感性を揺さぶりに来るアナログ的な魅力に溢れております。

監督・脚本はパノス・コスマトス。
父親はイタリア生まれのギリシャ人で、映画監督のジョージ・P・コスマトス。
母親はスウェーデンの実験的彫刻家。
納得のDNAですな。
本作が長編映画としては2作目であります。

前作の「ビヨンド・ザ・ブラック・レインボー」を撮ったあと、C・ブロンソンの「狼よさらば」シリーズを観ていたコスマトス監督は「やっぱり復讐劇は良いね‼👍」と本作に取り掛かります。

そこでまず、悪のカルト教祖であるジェレマイア様役として、我らがゴッドファーザー監督フランシス・フォード・コッポラの甥っ子、ニコラス・キム・コッポラ改めニコラス・ケイジにオファーを出すも、「僕ちゃんは主人公のレッド役がいいなぁ~‼」と言われたため、一度ニコケイを諦めるのでありますが、そのあとコスマトス監督がニコケイがレッドを演じている夢を見て、それがメチャ素晴らしい演技だったために、飛び起きた監督はダッシュでプロデューサーに電話してニコケイを主役にオファーするのでありました✨

ということで主人公のレッドを演じたニコラス・ケイジ。
これが本当に素晴らしい~~~‼!‼‼👍
今までのキャリアの積み上げはこの作品のためだったのではないかと思わせるほどの嵌まり役‼!

いつもニコケイを茶化して書いてたりしますが、何だかんだ言って大好きなアクターですので、本作のニコケイは本当に嬉しい~‼✌

もうね、後半なんかほとんど台詞もなくて、唯々ブッ飛んだオーラのみで存在しているのが最高~でっす‼!😆

とにかく今まで観たニコラス・ケイジの中でNo.1でした🎵✨👍

そのニコケイ演じる主人公のレッドの最愛の女性が本作のタイトルになっているマンディ。

そのマンディを演じるのはアンドレア・ライズブロー。
…え? アンドレアさんてこんな人だっけ?😅
今までに何度か観ているはずなんだけど、全然こんな感じではなかったぞよ?
メイクもあるでしょうけれど、この変わりぶりにはビックリ‼😲
なるほど、彼女がカメレオン女優と言われてる意味がよーく解りました😓

それにしてもマンディの雰囲気はとても一言では言い表せないのですが、本当に神秘的であります。
特に眼の力が凄いなぁ😲

そのマンディとレッドとの愛情がとても暖かくて純粋に感じられることが「本作は実は純愛映画なんじゃないのか?」と思わせてくれます😌
しかし、その愛は無惨に奪われてしまうわけです…

奪う側…つまり悪役は、ど田舎の変態カルト教祖であるジェレマイア様。
演じているのは、ロックスターになり損ねてうらぶれたエロ教祖というイメージにちゃんと役作りしてきたライナス・ローチ。

いやぁ、やっぱりジェレマイア様役はニコケイじゃなくて正解だったでしょうww😅
ライナス・ローチのほうがこのジェレマイア様のイメージに沿うと思いますもん🎵
ニコケイはやはりレッドのために存在しているんですよ(笑)

さてライナス・ローチですが、この人はノーラン監督の「バットマン・ビギンズ」で主人公の父親役だったんですが、少年時代の主人公の目の前で殺されてしまうんですね。

その殺した犯人を演じていたのがリチャード・ブレイク。
そのリチャードさんがなんと本作に出ているじゃありませんか‼!

このお方は最近だとロブ・ゾンビ監督の「31」でドゥームヘッドという最狂に面白いキャラを演ってたんですが、本作でも訳の解らんイカレポンチぶりを発揮しております。
本作に於いてはレッドと絡むシーンなのに一人で勝手にしゃべって、一人で勝手に納得して、一人で勝手にその場を終わらせるという荒芸のために呼ばれたとしか思えませんが、私は「31」以来、リチャードさんのファンなので出てくれているだけで超嬉しいのであります🎵✌

訳の解らんキャラといえばもう一人いらっしゃいまして、それを演っているのはビル・デュークさん。
この方はいつもアクション映画で強面な役でお見掛けするんですが、本作では「何者だよ、あんた?」という感じで、上記のリチャードさんと同じく、キャラの説明要素はスッ飛ばしてゴリ押しでレッドと絡むので、観ているこちらが「きっとこういう人物なんだろう…」と自分で解釈しなきゃならないキャラであります。
そこがまた興に入るところなのでございますが、こういうのがあまり好きではない方にとっては唯々、訳が解らんことで御座候でごわす。

そして、本作の中でも最もワケわからんキャラといえば、謎のバイカー集団≪ブラック・スカルズ≫の皆さん‼!ww😆
ヘルレイザーがマッドマックスしちゃってるような異様さが超好みであります‼👍
もうマッドマックスのヒャッハー具合を100倍くらいにしちゃってます‼
4名しかいませんが…😅

こうしてみると、まともな登場人物は誰一人としていない映画ですが、まあこの映画を観て琴線触れまくりでヒイヒイ言ってる私や、私の隣で観てた弟のTAK44マグナムや片腕ファルコンさんとか、反対側の隣の席でずっとゲラゲラ笑ってた外人グループとかの、この映画を観て喜んでいるほうもまともではないので、言ってみればまともじゃない世界の住人のための作品として昇華している映画なんだな、と思います。

画の魅力も感性を揺さぶりますが、流れる音楽も魂にダイレクトタッチしてきます。
音楽はヨハン・ヨハンソン。
本当に惜しくも本作が彼の遺作になってしまいました…😢
そのこともあり、彼の作品が好きな私には本作がさらに特別なものになっております。

音楽といえば最初のほうでも触れましたが、冒頭にはタイトル・シークエンスとしてキング・クリムゾンの「スターレス」が流れます。
クリムゾンは13歳頃から聴いている滅茶苦茶好きなプログレロックバンドでして、現在もメンバーを変えながら活動しておりますが、「スターレス」は初期のクリムゾンの解散前の最後を飾る曲なのです。

その「スターレス」が収まっているアルバムのタイトルは「レッド」…‼!
そう、ニコケイ演じる主人公の名と同じなのです。
それを意識して名前をつけたのかどうかは分かりません(本作には様々な赤が印象的に使われており、そこから名前をつけたのかも知れませんし…😅)が、本作の主人公にはこれ以上ないほど似合った名前だと思います🎵


あ~、書きたいことがありすぎて止まらないや…ww😅
纏まらないので、また再鑑賞した時に気付いたことを追記することにして、今回はこの辺で‼!😆


“俺が死んだら、深く埋めてくれ。足元に一対のスピーカーを並べ、ヘッドフォンを頭につけろ。ロックで揺さぶってくれ。俺が死んだらな”