そもそもの設定と、前半のミュージカルをちょっと小馬鹿にした演出が鼻につく。そういう作品ではあるんだけど、日常でミュージカルすることの変さを悪意を持って描く感じか好きになれない。
途中からロードムービーになってからはミュージカルはほぼなくなり、歌メインの音楽映画に変わる。そこからは良くも悪くも普通の映画になる。そこは矢口監督なので流石に普通に面白い。だけど、ロードムービーの肝の行って帰ってきた時に何かが変わり成長する部分が弱い。その変化と成長の過程が描かれ不足で、ラストの彼女の大きな決断が盛り上がらない。
三吉彩花とやしろ優のコンビが良い。特にやしろ優が素晴しい。あと、最近過剰なギャグ演技が目立っていたムロツヨシの抑え気味の演技も良かった。
最初から最後までミュージカル体質になるという突飛な設定をうまく消化しきれずに終わった感じ。
