よくあるサスペンス、なんかじゃありません！
人と人との不和と気まずさ、行き違いが、これでもか！とじっくり描かれている。
観ていて気持ちのいいものではないけど、日常性とリアルさがある。
「フレンチアルプスで起きたこと」に雰囲気が似てるなと思ったら同じ監督でした、と書こうと思ったら違う監督でした。
でも似てる、この居心地の悪さと意地悪さ。
隣人トラブルってテレビとかでよく聞くけど、外国でも同じなんだなぁ。
世界共通の人間の普遍的な面倒臭さ、、
人間の生まれ持った性なのか？
自分の非を認めることも、歩み寄ることも、人の善意を信じることもしない人（たち）の顛末。
いや、でも、単に「こんなヤバい隣人がいたら嫌だ」「こいつらどうかしてる」、っていう映画ではないのでは。
他人事ではない。本質的に人間誰もがこうなりがち、こうなる要素を持っている、という恐ろしさ。
もし自分が当事者だったら、冷静でいられるかどうか。
相手を悪人と決めつけ、相手だけが悪いと被害者意識に駆られて感情のままに攻撃すると、こういうことになるよ、という皮肉なのか、戒めなのか。
陰湿なのかコミカルなのかよくわからない。
コントみたいなシーンがちょいちょいあるんだけど、ブラックすぎてちょっと笑えない (^^;;
スコアが1点の人もいれば5点の人もいる。そういう映画。
個人的には、楽しくはないけど、上手いなぁ、と思わせられる映画でした。
