ぴろぴろ

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのぴろぴろのレビュー・感想・評価

5.0

すずさん (のん)にまた会えて良かった。
おっとりとしたすずさんの「ありゃ〜〜」が何だかとても心地よい。  悲しいことが沢山あっただろうに、あの時代を懸命に生きた市井の人々には、すずさんがそこにいるだけで空気がふんわり優しくなる気がした。
遊女のリンさんのエピソードは、2人は友好な関係ではあるけど、すずさんのオンナゴコロは複雑だよねー。  前作との大きく違うポイントはすずさんの「オンナ」な部分が結構全面に感じられた所で、自分と会う前の 既に過去となった出来事にどうする事も出来ないのに、どうしようもなく囚われている。   そんなちょっと複雑な想いや葛藤が、時は戦時中であっても世界の片隅で実際あったと思うと とても自然でフツーで、よりすずさんを身近に感じた。
すずさんとコトリンゴの優しく柔らかな声を聞きながら、あの時代を精一杯生きた女性たちに想いを馳せた。
前作も素晴らしいし、今作も素晴らしい。
ぴろぴろ

ぴろぴろ