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冬時間のパリのhynonのレビュー・感想・評価

冬時間のパリ(2018年製作の映画)
3.7
会話、会話、ひたすら会話。
ワインかエスプレッソが似合う大人の映画。
日常を切り取ったさまざまなシーンと、そこで繰り広げられるとりとめのない会話。
その中から垣間見える人間関係、感情の機微、嘘、真実。

昨年公開された「真実」に似ている。
本作ではジュリエット・ビノシュが女優役を演じている。

何気ない会話の中からいろいろな情報を読み取らなければいけないので、ぼーっとしていると置いていかれるし、ともすれば眠くなる。集中力が必要。

とりたてて大きなドラマもなく、なぜこれを映画にした?と思わなくもないけど、意外と引き込まれた。

夫婦とは?とか、出版業界のうんぬんとか、背後にある深いテーマもぼんやり見えるような見えないような。
でもあえて深読みせず、ただ耳に心地よいフランス語の響きを堪能し、個性的な登場人物や、ファッションや、パリの街並みを眺めるだけでもなかなか楽しめた。
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