自然な笑いがこぼれるように作られた優しい映画でした。
三谷監督にしては作品の破壊力や群像劇は控えめなんだけど、笑いと感動のパランスがちょうどよくってお菓子を頬張るようにサクサクと楽しめました。
これは子供からじいちゃんばあちゃんまで全世代でわかり合えるしメッセージ性も素晴らしいので、ぜひ家族で観に行ってほしい。
生きている以上完璧な人間は誰一人としていないし、人はいつだってきっかけさえあれば変わることができる。
支持率最低父親としても最低、人としても最低な総理大臣が記憶喪失をきっかけに家族やまわりに支えられていることに気づきながら変わっていく。
どれだけ悪い人でも最低な人でも家族がいて、それぞれの生活がある。
それを否定したり、攻撃することが果たして正しいことなのか考えさせられた。
今の政権下批判にも言えるものがちょこちょこ出てきたけど、少しインパクトに欠けたかな。もっとパンチのきいたブラックジョークが見たかった。
中井貴一のキャラクターと演技力にはそれにしても驚いた。
遠藤憲一や舘ひろし にも似ているところがあるけど、彼にしかできない亭主関白、上から目線さやお茶目なところ、なにも怖いもののない自信に道溢れた姿どれが本当の姿がわからないくらいに引き込まれた。
それを取り巻く小池栄子やディーンフジオカ、石田ゆり子、佐藤浩市などの 演技派役者に笑わずにはいられません。
個人的に大臣の顔当てクイズは思わず吹き出しました(笑)
難しいことは置いておいて政治にもエンターテインメントがあっても良いのかも。
総理大臣は国の顔だしいつか尊敬したい。
ハートフルで優しい政治コメディでした!!!