ATSUYA

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のATSUYAのレビュー・感想・評価

3.9
女性にとって結婚は経済問題なのよ

待ってたよ。待ちすぎたよ。やっと公開だよ。嬉しい。

ワンダイレクションの曲名っぽい邦題は置いといて...
とっても素敵な映画でした。仲睦まじい4姉妹の姿はとっても微笑ましく、その反面、終盤に近付くにつれ、胸がキュッと締め付けられるような、そんな作品です。

ルイザ・メイ・オルコット原作『若草物語』の10度目の映画化になります。(Wikipedia参照)今まで10回も映画化された原作本が他にあるのかな?とにかく世界中で愛されている文学なのです。(日本でも一度映画化されているみたいですね。主演は吉永小百合さん)

自分は今回が『若草物語』デビューです。
こんな素敵な作品なら、他の映画も見とけば良かった、というのが今の率直な感想です。

大の仲良し4人姉妹。
貧しいけれど、とっても幸せ生活を送る。
しかし、楽しいことは永遠には続かない...
それぞれが夢、家族、愛を求め、散り散りになるのだった。

現在と過去の回想が入り混じった構成になっています。
主に次女ジョーの現在とそれに応じた過去の繰り返しで進んでいきます。
輝かしかった過去と躓いてしまった現在。
あの時に戻ることはできないけど、もう一度やり直すことはできるよね。

4人姉妹、お顔も性格も全然似ていないのに、ちゃんと姉妹に見える不思議。
シアーシャ始め、全員がメリル・ストリープに対抗できるくらいのすんばらしい演技だっと思います。

その中でも、特に良かったのが、四女エイミーを演じたピューちゃん。
天真爛漫で、姉たちが大好きな末っ子。
時にはへまやっちゃうこともあるけれど、いつも家族を思ってる。

ピューちゃん、いやピューさん(年上なので)の今後がとても楽しみです。
とりあえず、ナターシャの妹として、存分に暴れてね。

女性の幸せは結婚だ、とみんなが思っていた時代。
女性主人公の小説は、「結婚か死」エンディングが当たり前とされていた。

4姉妹はそれぞれ全く別の方向へと人生を歩んでいく。
結婚が幸せだと思う人もいれば、夢を叶えることが幸せだと思う人もいる。

幸せは自分で決めることだし、誰かに指図されるものではないんだ。
さぁみんな、自分を信じてはばたくんだ。

ティモシー・シャラメ演じたローリーが神出鬼没すぎて、ちょっとひいた。
どこにでもいるシャラメ。イケメンなのに、あの子はダメだと言われるシャラメ。彼にはあんまり感情移入できなかったし、あんまり好きにはなれなかったかな。でもやっぱりシャラメは眩しい。シャラメ。

このままグレタ×シアーシャの『レディ・バード』も見よっと。
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