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37セカンズのぴよぴよのレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
3.8
この映画を観てすぐ"もう一つの 37セカンズ 車椅子女子の挑戦"というNHK-BSのドキュメンタリー番組を観ました。

監督のHIKARIさんは、主人公ユマ役のオーディションを車椅子の女子に限って行い、100名の中から選ばれたのが佳山明さんだって知りました。

オーディンに集まった車椅子の女性達の、生き方や頑張りを描いたドキュメンタリー。障害を乗り越えて、仕事やパラスポーツや出産に挑む彼女達。そんなみんなの思いが詰まってる"37セカンズ"です。


ユマは生まれてすぐ37秒間の呼吸停止が原因で脳性麻痺になり、車椅子生活を送る23歳の女の子。母親と二人暮らし。親友の漫画家のゴーストライターとして働いている。

屈託のない笑顔…でも心の奥には、母の束縛に対する反感、親友への不信感が渦巻く。

母からも親友からもひとり立ちしようと、思い切ってアダルト漫画の編集室に作品を持ち込むユマ。男前の女編集長に"SEX経験したら又おいで"と言われ、ためらいながら夜の街に出て初体験を試みる。

そのラブホで知り合った人々が、その後のユマの人生を大きく変える事になる🏩

性に対する思いと、自立したい苛立ちが、ごくごく自然に描かれてて切ない。

ユマを演じる佳山明さんがとってもかわいらしくて新鮮。これがはじめての演技だなんて思えない。最初女優さんが演じてる?って思ったけど、実際車椅子に乗ってる人じゃないと出せないよなぁ〜この雰囲気。

母との確執も痛いほどわかる。これは健常者も障害者も関係ない。親は子供を守ってると思っているけど、実は子供に依存しているのかも。そこを乗り越えて、親子共にひとり立ちするんだろうな

障害者専門?の娼婦舞さんと、介護士のイケメン男性は、ユマのところに降りてきた守護神?優しく静かにユマを見守る。

後半の旅はちょっと唐突な感じはしたけど…籠の中から飛び立ったユマは、勇気を出して外の世界を見に行く。


私の観るリストには入ってなかったこの映画。"良かったよ〜!"ってオススメしてくれたレビュアーさん達に感謝です。私も元気出して前に進もう🥰
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