ルイまる子

マイ・ブックショップのルイまる子のレビュー・感想・評価

マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)
4.3
全てが超好み!イギリスの海岸地方の町でオールドハウスというその町一番古いお家を買って本屋を始める未亡人の女性のお話。着ている洋服、本のカバー、彼女の部屋の壁紙から枕カバーからウイリアムモリスでスキスキスキ!と狂喜乱舞しました。考え事する時は鬱蒼とした森の中を散歩したり自然が美しいいい!そしてまた岩に座り海を見ながら悩むひととき。それから箱から大事そうに本を一冊づつ取り出し注文者に藁半紙と紐で包む作業、アルバイトの女の子とお茶を飲むシーン(またお盆が中国の珍しい品物で女の子はそのお盆をあげますと遺言書に書いてと言うなど)赤いワンピースも良く似合うが(いや濃い栗色?いやこの色の表現に拘る下りも超好み!)味のある可愛いワンピースに深緑のカーディガンなど、女の子の花柄のワンピースに茶色のカーディガンも可愛かった!あああ!憧れだ!うるうる。。。全部好き=!と心の中で叫ぶも束の間、実は楽しいお話というよりも、こちらも「偏見と闘う女性」のお話でした。

古い町,村というのはよそ者、新しい文化を忌み嫌う。理由はない。新しいカルチャーが入ってきたら全力で出て行ってもらいたい、なぜなら彼女を受け入れることは自分達を否定することになるから。。あの胸糞悪いおばあちゃんがやたら元美人、ひらひらに広がったドレスやら未だに着ている、ブルジョア階層元娘でいま奥様で、小さい町に住み着き常にヒエラルキートップで偉そうにしてきた、いかにも生まれついた階級だけが自分のアイデンティティ。特に日々努力するわけでもなく教養もなく心の中は嫉妬だらけ、自分の権力を誇示するだけの人。それに反して頑固者で町の嫌われ者?変人と思われてるおじいちゃん素敵でしたね!心ときめくエピソードがふんだんだが、これと言って言いたいことは差別と闘いました、だけ。佳作中の佳作。ヒットする事はなから考えてない映画。英国英語がきれいだからDVDが出たら英語字幕でをシャドウイングするのが良いから買おう!英語学習には非常に向いている作品です。
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