ロボット大戦
人間の少女メイとロボット7723との友情を描く3DCGアニメーション
ピクサーに比肩する映像のクオリティとアクションは素晴らしい為、それだけで充分見る価値はあるかと思います。
ただ肝心のストーリーの部分は、これまでの人間とロボットの友情を描いた作品群と同じで新鮮さはなく予想以上の面白さはありませんでした。
さらに言うなら上手くいっていない部分が結構多い作品です。
前述した通り今作は人間とロボットの友情の物語である…筈なんですが正直なところ全然そうは見えません。
主人公メイと7723が友達になる件もいちいち納得できない。それだけならまだ良いんですが、ちょっとストーリーの根本的な所からダメダメな気がします。"友情"というよりは偶々手に入れたロボット7723が超高性能だから自分の欲求を満たす為の道具として使っていると言った方が正しい。最初はそれでも構わないんですがストーリー中盤になっても中々7723に対する主人公の見方に変化が現れない…あとこれは好みの問題かつ子供なので仕方ないと言われればそれまでなんですが、メイが極めて自己中心的、7723の意見を全く聞かない非常に共感し難いキャラクターになっているように思いました。"良い記憶も悪い記憶も全てかけがえのない思い出"なのは分かるんですが、悪い記憶(所業)の度が過ぎていてどうしたって感動できない。
主人公が反省するタイミングもちょっと時すでに遅しという感じなんですよね。
ロボットアクションは良かったと思います。7723が見た目とは違いやり過ぎなくらい高性能で、楽しめました。
アクションの時間をもうちょっとドラマパートに割いた方が良いかなと思います。気軽に見る分には全然アリな作品だと思いますが、少なくともファミリー向けではありません。
